【2026最新版】新規事業マーケティングの7ステップを新規事業で70億売り上げたプロが解説!

著者:佐々木 理人
JT、株式会社I-neを経て、株式会社Venture Oceanを創業。
株式会社I-neで新規立ち上げした「YOLU」は1年で売上70億、ドラッグストアのシリーズ別シェアNo.1になる。
市場調査、コンセプト策定、新規事業立上げが得意。
「社内で新規事業の担当に任命されたが、何から手を付ければいいかわからない」「市場調査を終えたはずなのに、いざ商品を出したら思ったより売れない」「実際のマーケティング戦略をどう組み立てるか迷っている」コンサルの現場でこうした相談を受けることが非常に多いです。
既存の組織・承認フロー・既存ブランドとの兼ね合い・社内リソースの制約——こうした固有の制約の中で、いかに「正しい順番でマーケティングを組み立てるか」が成否を分けます。
本記事では、新規事業で70億売り上げたプロが実際に使えるマーケティングの7ステップを、現場目線で解説します。
D2Cのマーケティング、
新規事業の立ち上げなら
株式会社Venture Ocean
ベンチャー企業でマーケティングを
成功させてきたコンサルタントが集結し、
調査を用いた確度の高い施策をご提案!
新規事業の累計黒字化は 平均1年以内と
安定した成果を出しています。
事例も
多数
D2Cブランドの卸展開の月商平均350%UP
1年で70億の売上達成
1年で市場シェア1位獲得
新規事業マーケティングの壁
まず前提として、新規事業マーケティングがなぜ難しいかを整理しておきます。
壁①:既存事業の論理が新規事業に持ち込まれる
既存事業で成功してきた「売り方」「チャネル」「価格帯」をそのまま新規事業に当てはめようとするケースが多いです。しかし新規事業は市場も顧客も異なるため、既存のやり方がむしろ足かせになることがあります。
壁②:社内承認のスピードと市場変化のスピードがずれる
新規事業のマーケティングは「仮説→検証→改善」の高速サイクルが命です。しかし会社では、施策一つひとつに承認が必要で、意思決定に時間がかかります。この遅さが競合との差を生む原因になります。
壁③:「既存ブランド毀損リスク」が判断を保守的にする
「新規事業の施策が既存ブランドのイメージに影響を与えないか」この懸念が、大胆な打ち手を阻むことがあります。特にBtoC領域では、新規事業のコンセプトが既存事業と価格帯・品質感・世界観でズレている場合に摩擦が生じやすいです。
壁④:成功指標が既存事業の基準で評価される
「なぜこんなに売上が少ないのか」「利益率が低すぎる」新規事業の立ち上げ期に既存事業と同じKPIで評価されると、必要な先行投資ができなくなります。
これらの壁を理解した上で、7ステップを進めることが新規事業には重要です。
新規事業マーケティング7つのステップ
新規事業マーケティングSTEP 1:市場・顧客の解像度を徹底的に上げる
すべての新規事業マーケティングはここから始まります。どれだけ優れたアイデアも、市場と顧客への深い理解がなければ的外れな施策になります。多くの失敗事例に共通するのは、「やりたいことから逆算して市場を探す」という順序の逆転です。正しい順序は「市場と顧客を起点に、自社が提供できる価値を設計する」です。
▽定量調査(市場の全体像を把握する):
- 参入予定市場の規模・成長率・季節性
- 競合プレイヤーの数・シェア・強みと弱み
- 参入障壁(規制・技術・流通・ブランド力など)
- 自社が入り込める「白地」(競合が手薄なセグメント)の有無
市場規模は「十分な売上ポテンシャルがあるか」を確認するために不可欠です。どれだけ良い商品でも、市場が小さすぎれば事業として成立しません。一方で、市場が大きすぎれば競合も強く、差別化の難易度が上がります。「大きすぎず・小さすぎず・成長している市場」を狙うのが新規事業の基本戦略です。
▽定性調査(顧客の本音を掴む):
市場の数字だけでは、「なぜ今その課題が解決されていないか」「顧客が本当に求めているものは何か」という本質は見えません。そのために不可欠なのが顧客インタビューです。アンケートは「意識した意見」しか取れませんが、1対1のインタビューでは「行動の裏にある本音・感情・文脈」まで引き出せます。
新規事業マーケティングSTEP 2:ターゲットとペルソナを具体的に定義する
市場調査で得たデータをもとに、「誰に売るか」を絞り込みます。新規事業でよくある失敗が「20代〜50代の働く男女」のような曖昧なターゲット設定です。誰にでも届けようとすると、誰にも刺さらないマーケティングになります。
▽STP分析でターゲットを絞り込む:
ターゲットを決めるためのフレームワークとしてSTP分析(Segmentation→Targeting→Positioning)が有効です。
- Segmentation(市場を分類する):
年齢・性別・ライフスタイル・価値観・課題の深さなどで市場を切り分け、いくつかのセグメントを定義する - Targeting(狙うセグメントを選ぶ):
自社の強みが最も発揮できる・競合が手薄・市場成長が期待できるセグメントを1〜2つに絞る - Positioning(そのセグメントでどの位置を取るか):
競合と比べてどこで差別化するかを定義する
▽ペルソナを顔が見えるレベルまで具体化する:
選んだターゲットセグメントの代表的な人物像としてペルソナを設定します。「30代女性・会社員」ではなく、「東京在住・32歳・IT企業勤務・年収500万・朝7時起き・時短を重視しつつも自分磨きは妥協したくない・Instagramでビューティー情報収集・ドラッグストアとAmazonを使い分ける」レベルまで具体化します。
ここまで具体化することで、後続のコンセプト設計・広告クリエイティブ・チャネル選定がすべて「このペルソナに届くか」という一貫した基準でブレなくなります。ペルソナは必ず実際のインタビューから実在感のある人物として描くことが重要です。想像だけで作ったペルソナは「作った人が見たいもの」にしかなりません。
新規事業マーケティングSTEP 3:バリュープロポジションを設計する
「誰に」が決まったら、次は「何を・なぜ自社から」提供するかを定義します。バリュープロポジションです。「競合ではなく自社を選ぶ理由」を一言で言い表したものであり、マーケティング全体の背骨になります。
▽バリュープロポジションを設計する3つの問い:
- 顧客が本当に求めていること(インサイト): STEP 1の調査で得た「言葉にしていない本音」
- 競合がまだ解決できていないこと: 競合の弱点・見落としているセグメント・対応できていない課題
- 自社だけが持っているもの: 技術・ネットワーク・ブランド・データ・チャネル・製造力・創業者の経験
この3つが重なるポイントこそが、「選ばれる理由」です。どれか一つでも欠けると、「良い商品だけど選ばれない」「差別化できているけど顧客に刺さらない」という状態になります。
▽機能的価値と感情的価値の両面で設計する:
バリュープロポジションは「機能的価値」だけで終わらせてはいけません。感情的価値まで設計することで、ブランドとしての強度が増し、価格競争に巻き込まれにくくなります。
- 機能的価値(Functional Value): 「○○の課題を、○○の機能で解決する」という具体的な効能(例:「1回のケアで翌朝のまとまりが持続する」)
- 感情的価値(Emotional Value): 「この商品を使うことで、どんな気持ちになれるか」(例:「忙しい夜でも自分を大切にしているという満足感」)
YOLUが単なるヘアケア商品ではなく「ナイトケア」というカテゴリーを作れたのも、機能的価値(洗い流さないトリートメント効果)と感情的価値(自分を労る夜のルーティン)を両立したバリュープロポジションがあったからです。
▽「10秒テスト」でバリュープロポジションを確かめる:
設計したバリュープロポジションは「なぜ競合ではなく自社を選ぶのか」を10秒以内に説明できるかどうかで品質を確認します。10秒で説明できないものは、顧客にも伝わりません

新規事業マーケティングSTEP 4:製品・価格・チャネル・販促を設計する(4P戦略)
バリュープロポジションが固まったら、それを実現するためのマーケティングミックス(4P)を設計します。4PとはProduct(製品)・Price(価格)・Place(流通チャネル)・Promotion(プロモーション)の4要素で、すべてがバリュープロポジションと一貫していることが重要です。
Product(製品):
新規事業では完璧な製品を目指すより、MVP(最小限の機能を持つ製品)で素早く市場に出して検証する発想が重要です。完璧を目指して時間をかけているうちに、市場が変化したり競合に先を越されたりするリスクがあります。
Price(価格):
価格設定は「コストから積み上げる方法」ではなく、「顧客がどれだけ価値を感じるか」から逆算するべきです。「このターゲット・このポジショニング・このバリュープロポジションには、どの価格帯がふさわしいか」という視点で設定します。価格は後から下げることはできますが、上げることは非常に難しいため、最初から戦略的に決めることが重要です。
Place(チャネル):
「どこで売るか」はターゲット顧客の購買動線から逆算して決めます。ECサイト・実店舗・法人営業・SNSコマースなどの中から、ターゲットが「どこで情報を得て・どこで購入するか」に最も合致するチャネルを選びます。最初は1〜2チャネルに集中することが鉄則です。複数に分散すると管理コストが膨らみ、どのチャネルでも中途半端になります。
Promotion(プロモーション):
SNS広告・インフルエンサー・コンテンツマーケティング・PR・メルマガなど多様な手段があります。新規事業初期は「最も少ない費用でターゲットに届く方法」から着手するのが原則です。詳細はSTEP 6で解説します。
新規事業マーケティングSTEP 5:小さく検証してから本投資に踏み切る(MVP・PoC)
バリュープロポジションとコンセプトが固まったら、いきなり大規模展開するのではなく、「小さく・速く・安く仮説を検証する」フェーズに入ります。事業会社では「見栄えの良い完成品を作ってから展開する」文化があることが多いですが、新規事業においてこの慣習は致命的なリスクになります。
事業会社の新規事業担当者が使えるMVP・PoC手法の例を紹介します。
| 検証方法 | 向いているケース | 費用感 |
| LP先行公開+広告テスト | BtoC商品・サービスの需要確認 | 数万〜数十万円 |
| プロトタイプ・サンプルの小規模配布 | 物理的な商品の使用感・満足度検証 | 製造コストのみ |
| 既存顧客へのアンケート+インタビュー | 既存顧客基盤を持つ事業会社に有効 | ほぼゼロ |
| 社内パイロット(従業員モニター) | BtoBサービス・社内ツール系 | ほぼゼロ |
| 限定エリア・限定チャネルでのテスト販売 | 店舗チャネルを持つ事業会社に有効 | 流通コストのみ |
| 既存顧客への先行案内(プレセール) | サブスクリプション・定期購入型 | ほぼゼロ |
重要なのは、「欲しい」「良いと思う」という言葉は検証にならないことです。「実際にお金を払ったか」「使い続けたか」「人に勧めたか」という行動データが仮説の正否を示します。
新規事業マーケティングSTEP 6:認知・獲得・リピートの施策を展開する
MVPで仮説が検証できたら、本格的なマーケティング施策の展開フェーズです。「認知拡大→初回購入→リピート・LTV向上」の3段階をそれぞれ独立して設計・KPI管理することが重要です。
▽認知拡大(どうやって知ってもらうか):
- 既存ブランド・チャネルの活用: 既存商品のパッケージ・公式SNS・メルマガで新規事業を告知できる。ゼロから認知を作るより圧倒的に効率が良い
- グループ会社・パートナーとの共同プロモーション: 単独では取れないターゲット層にリーチできる
- PR・メディア露出: 「大手○○グループの新事業」というニュース性を活かして、費用ゼロでメディア掲載を狙う
- SNS広告・コンテンツマーケティング: ターゲット層に精度よくリーチ。A/Bテストでクリエイティブを磨く
ただし注意点として、既存ブランドの認知を借りることで「新規事業本来のターゲット」に届かないケースがあります。既存ブランドのフォロワー層と新規事業のターゲット層が異なる場合は、既存チャネルへの過度な依存を避けましょう。
▽初回購入(どうやって最初の一歩を踏み出してもらうか):
- LP・商品ページの最適化(ファーストビュー・ベネフィット訴求・社会的証明)
- 初回限定トライアル・サンプル施策でリスクを下げる
- 既存顧客への優先案内(既存顧客は最も購入確率が高い)
▽リピート・LTV向上(どうやって使い続けてもらうか):
- CRM・メルマガ・LINEを活用した購入後フォローアップ
- 定期購入・サブスクリプション設計によるLTV最大化
- ロイヤルカスタマー化施策(レビュー促進・紹介プログラム・コミュニティ形成)
新規事業の収益性を決定するのは、リピート率とLTV(顧客生涯価値)です。初回顧客獲得コストを回収するには、最低でも数回のリピート購入が必要なケースがほとんどです。
新規事業マーケティングSTEP 7:データで判断し、PDCAを回し続ける
最後のステップは「データでPDCAを回すこと」と「社内ステークホルダーへの継続的な報告・巻き込み」の2つが含まれます。事業会社の新規事業において、「社内を動かし続けること」は技術的なマーケティングと同じくらい重要なスキルです。
フェーズ別に追うべき主要KPIは以下のとおりです。
| フェーズ | 主要KPI | 判断基準の目安 |
| 認知拡大 | 広告CTR・CPM・SNSリーチ数 | 同業界ベンチマークと比較 |
| 初回購入 | CVR・CPA・初回購入数 | CAC<LTVになっているか |
| リピート | リピート率・LTV・解約率 | 3回購入率が初期KPIの目安 |
| 事業全体 | 月次売上・粗利・ROI | STEP 1で合意した目標値との差 |
データから「仮説が間違っていた」と判断できる場合は、方向転換の検討が必要です。「3ヶ月間施策を磨いても数字が改善しない」場合は、施策ではなく仮説レベルを見直すタイミングです。
新規事業の立ち上げで最も辛いのは、数字がまだ小さい初期フェーズです。この時期に「なぜまだ売れていないのか」ではなく「何がわかったか、次に何をするか」という問いで社内を動かせるかどうかが、プロジェクトの継続性を決めます。

株式会社Venture Oceanの新規事業支援事例
支援事例:医療系ベンチャー企業様の新規事業の戦略策定
依頼背景
医療系ベンチャー企業様が別領域の新規事業の参入を検討。
新規事業立ち上げの戦略策定のご依頼。
株式会社Venture Oceanの支援内容
①市場調査の実行
⇒市場調査を実行し、市場の潜在顧客数、市場規模を算出。
②競合調査
⇒競合の売上をオープンデータから調査し、推計。サービスの売上の到達可能範囲を算出。
③ポジショニングマップの作製
⇒競合商品をマッピング。各象限ごとのインサイトの仮説を作成。
④コンセプトの作成
⇒競合が属する各象限に対応したコンセプトを作成。N1インタビューで確度を調査。
⑤PLの作成
⇒④から有望なコンセプトを炙り出し、①や②のデータを駆使して、PLを作成。
結果
年間7.8億売上の事業計画を作成。
新規事業マーケティングは「一発で当てる」ものではありません。仮説を立て、検証し、学び、改善する、このサイクルを諦めずに回し続けた先に、事業としての成立が見えてきます。新規事業では、このサイクルを社内の制約の中で回し続ける「社内マネジメント力」も含めてマーケティングスキルと捉えてください。
新規事業マーケティングの進め方や戦略について相談したい方は、ぜひVenture Oceanの無料相談をご活用ください。毎月5社限定で行っております。
株式会社Venture OceanのLINEにご登録頂くと、下記の7大特典を無料でプレゼントしております。ぜひご登録ください。

特典①:月商別(1000万、5000万、1億、5億) の壁とその乗り越え方のPDF
特典②:認知度の上げ方:完全版
特典③:良いコンセプトを作るチェックポイント
特典④:コンセプト作成のフレームワーク
特典⑤:新規事業の立ち上げのプロセス
特典⑥:マーケティング成功事例6選
特典⑦:売れるブランドの創り方
また、こちらのYouTubeでは新規事業について解説しているので、ぜひあわせてご覧ください。
<この記事の編集・運営者>
株式会社 Venture Ocean