コンセプトテストとは?コンセプトテストのやり方や重要性を解説!

コンセプトテストとは?~その重要性~

こんにちは、佐々木です。
本日はコンセプトテストとは?について解説をしていきたいと思います。

コンセプトはマーケティングにおいて最重要のテーマです。
良いコンセプトが作れれば、そんなに労力を掛けずに商品やサービスは売れていきます。
逆にコンセプトが良くないと、どれだけ労力をかけても商品やサービスは売れていきません。

手練れのマーケターが口をそろえて言うのは、
「やっぱりコンセプトが一番大事」
ということです。

では良いコンセプトを創るにはどうすればよいのか、ですが、これは結論、コンセプトテストです。
ただ、コンセプトテストは上手に設計して実施しないと、誤った評価をしてしまい良いコンセプトが生み出せません。
なので今回は良いコンセプトを作るためにコンセプトテストのやり方や重要性を解説していきたいと思います。

コンセプトテストとは?~概要~

コンセプトテストとは製品・サービスを開発するときや、広告訴求を考える時に、その受容性を事前に試せる便利なマーケティング手法です。

つまり、コンセプトテストをすると、
製品やサービスを作ったり、広告を回さずとも、
ある程度の売上の目途がついたり、どれくらい効果がある広告なのかを低リスクで測ることができます。

コンセプトテストには、大きく分けて
①製品コンセプトテスト
②パッケージコンセプトテスト
③広告コンセプトテスト

の3種類があります。
それぞれについて解説していきます

①製品コンセプトテスト

製品コンセプトとは、まだ形になっていない製品やサービスの特徴をテキストのみで説明したものです。
製品化する前に調査を行うことで、ターゲット(顧客)となる消費者に対し、「購入したいと思える魅力がある製品コンセプトかどうか」を確認できます。

企画段階でコンセプト調査を行うことにより、
商品に需要があるかどうかはもちろん、
お客様がそのコンセプトのどの要素を評価しているのかを発見することができます。
こうして発見した「お客様が評価しているポイント」を
商品開発の際に重要なポイントとして活かすことができます。

上記のコンセプトの評価点がプロダクトを作る側と消費者で結構ズレていることがある(というか殆どズレる)ので、
そこが製品コンセプトテストをする最大の価値といえると思います。

②パッケージ・HPコンセプトテスト

パッケージコンセプトとは①で決まったコンセプトをパッケージや簡易なHPに落としたものです。
これも先ほどの製品コンセプトと同様で、製品化する前に調査を行うことで、ターゲット(顧客)となる消費者に対し、「購入したいと思える魅力がある製品パッケージ・HPかどうか」を確認できます。

パッケージ・HPコンセプトテストではお客様の購入意向もそうですが、
大元のコンセプトとパッケージやHPにズレがないかを確認するのも大切です。

よくあるのが、コンセプトとパッケージをバラバラに評価していて、それぞれの最高を掛け合わせたものの、良い商品にならない、というパターンです。
どんなにパッケージやHP単体で評価が高くとも、コンセプトに即していないと、売れないので、ここは注意が必要です。

③広告コンセプトテスト

広告コンセプトとは、商品のセールスポイントや主として伝えたい特徴、具体的な活用シーンなどを説明したものです。広告コンセプト調査では、キャッチコピーや絵コンテなどを変えたいくつかの案を提示し、「どの表現が最もターゲットに伝わりやすいか」をチェックします。

広告コンセプトでは「何を商品の一番の強みとして宣伝するか」のキャッチコピーが重要です。
広告は広告費がかかるものなので、費用対効果を最大化するためにも、特に慎重な判断が必要です。
デジタル広告で数十万の広告予算であれば、この広告コンセプトテストをするよりも、実際に広告を回してみる方が良いです。
一方で1つのクリエイティブの配信予算が数百万を超えてくる場合であれば、広告コンセプトテストはオススメです。

また、動画広告においてはこの広告コンセプトテストはオススメです。
静止画の広告であれば、1クリエイティブの制作コストもそんなにかからないので、実際にテストする方が早いし、コストも抑えられます。
一方で動画広告は、動画の制作コストがそれなりにかかる場合が多いので、
実際に撮影してクリエイティブを作る前に、絵コンテなどで広告のコンセプトテストをする方が良いです。
特に動画広告は同じ訴求内容でもストーリーが違うだけで、広告評価が一気に変わるので、特にオススメしたいです。

コンセプトテストの重要性

コンセプトテストを行うには時間や費用は確かにかかります。
ただ、そのコストよりも大きなリターンがあるのも事実です。

自社内だけでコンセプトを考えていると、「消費者のニーズ」という観点が抜け落ちてしまいがちです。
というのもどんな会社もその会社に所属する人には偏りがあるからです。
年齢や性別などのデモグラでも偏りは出ますし、何より同じ会社に勤めているので、ある程度考え方が似通っている可能性は高いです。

例えば、若い筋トレ好きの男性ばかりの会社で、プロテインを作るとしましょう。
社内のみで評価すると、「どれだけ筋肉がつくか」が評価の焦点になるでしょう。
ただ、これをコンセプトテストに掛けて、世の中の色々な人に調査をすると、
実は筋肉がつきやすい事よりも、飲みやすい事の方が大切である可能性は十分にあります。
なのでもしこの会社が「筋肉がつきます!」という訴求でプロテインを売り出してしまうと、大失敗してしまう可能性があります。

ですので、コンセプトを考えたら、必ず消費者の評価を受けるようにしましょう。
自分たちの会社には偏りが必ずある、という自認の元、世の中全体の意見を聞くという観点で、コンセプトテストは重要なのです。

コンセプトテストの実施方法

ターゲットや商品、プロジェクトによってコンセプトテストの進め方は異なりますが、基本的なコンセプトテストの実施方法を確認していきましょう。

①コンセプトテストの目的を決める

コンセプトテストにおいて、目的を決めるのは最も大切です。

コンセプトテストの目的は以下の大きく2つに分かれます。
A:確度の高い仮説発見
B:仮説検証

Aの「確度の高い仮説発見」はまだまだ消費者の理解が全くできていない時の手法です。
例えば「筋トレライト層向けのプロテインを作りたいと思っているが、消費者はプロテインに何を求めているか知りたい」
のように、自分たちでも事業の勝ち筋が見えていないフェーズが「確度の高い仮説発見」の目的が当てはまるタイミングです。

Bの仮説検証はある程度、消費者を理解し、事業の勝ち筋の仮説が複数ある中で一つに絞りたいときの手法です。
例えば「筋トレライト層向けのプロテインを作ろうと思っていて、○○アミノ酸が入った飲みやすいヨーグルト味のものを作りたい。これがどれくらい売れるのか知りたい」
といったように、自分たちでかなり具体的にプロダクトまで落とし込むイメージが作れている状況がこれに当てはまります。

そしてなぜ目的が大切かというと、①と②でコンセプトテストの調査手法が変わるからです。

②調査手法を決める

前項で決めた調査の目的に合わせて、コンセプトテストの手法を変えます。
コンセプトテストの手法は下記の2パターンです。

C:定性コンセプトテスト
D:定量コンセプトテスト

Cの定性コンセプトテストは、お客様を一人ないしは数名呼んで、インタビューをしていくという手法です。
この手法のメリットは、広く・たくさんの意見を聞けることです。
デメリットはN数が少ないので、この仮説が世間一般で正しいのかが分からないという点です。
先ほどの目的で言うとA:確度の高い仮説発見と相性が良いです。
定性コンセプトテストでは自分たちが思ってもみない、仮説が出てきたりしますので、このコンセプトテストは実施を強くオススメします。

ちなみにこの定性コンセプトテストの代表的な手法である、N1インタビューに関しては下記でまとめてあるので、こちらも併せてご覧ください。

N1インタビューのコツ

 

Dの定量コンセプトテストは、数百名のお客様にWEBアンケートなどで、回答を募る手法です。
この手法のメリットは、回答数が多いので、出た結果の正確性が高いという点です。
またデメリットは自分たちが出した仮説以外の答えを確認できないという点です。
例えば先ほどのプロテインの例で、
筋肉がつきやすくなるプロテインを作る場合です。
訴求点が吸収の速さなのか、たんぱく質が豊富に含まれていることなのか
を検証する定量コンセプトテストを実施したとします。
結果、吸収の速さが勝ったとして、それで事業を進めていくと、実は味がおいしいことが最もキーポイントだった。
ということが起こり得るのがこの定量コンセプトテストのデメリットです。

このようにはじめに決めたコンセプトテストの目的から逆算して、コンセプトテストの手法を決める事が大事です。

③調査設計をする

コンセプトテストの目的・手法が決まれば、次は調査設計をします。
調査設計では、
①スクリーニング項目の決定
②本調査項目
③調査にかけるコンセプトの準備
をします。

①のスクリーニング項目は、全国の1.2億人からどんな人を調査対象にするのかを絞るための設問を設定します。
②の本調査は実際に聴取する内容を決めます。
③は今回確かめたい自社の仮説をコンセプトの提示物として準備します。

ただ、これらの項目は
ここは各調査によってバラバラなので、一概に「こうすべき!」という解説はできません。
なので、その都度調査の目的や手法によって、カスタマイズが重要です。
共通して重要なのは、調査目的に沿った設問項目を作成できているか、という点です。

このあたりの調査の個別カスタマイズに関しては弊社の方でご相談を承っておりますのでご興味ある方は下記からお問い合わせください。

④調査結果を分析する

最後のステップは、出てきた調査結果を分析することです。
このテストデータの分析がコンセプトテストにおいて最も重要です。
また、ここでマーケターの技量が出ます。
同じ調査結果でも読み解くマーケターによって、結論が違うのがコンセプトテストの恐ろしい点です。
正直に言うと、調査設計までの段階では、ある程度の調査スキルがあれば、そんなに差は出ません。
ただ、出てきた調査結果をどう読み解くのか、はマーケターによって千差万別です。
単純に購入意向が高いもの=正解となるわけではないのが、このコンセプトテストの怖い点です。
弊社ではこのコンセプトテストの読み解き自体も承っておりますし、読み解き方のレクチャーも行っております。
ご興味ある方は下記からお問い合わせください。

お問い合わせ

まとめ

今回はコンセプトテストの重要性や手順について解説してきました。
冒頭でもお話したように、
手練れのマーケターは口をそろえて
「やっぱりコンセプトが一番大事」
と言っています。
それくらいコンセプトは事業を左右しますし、コンセプトテストはそれほど重要なものです。
単なるテストだと侮らずに、ここにしっかりと投資をすることで、事業の確度が上がりますし、ヒットするプロダクトを生み出す確率も上がります。

ですので是非コンセプトテストは実施されることをオススメしたいですし、
コンセプトテストで悩まれている方は、下記よりお問い合わせ頂ければと思います。

 

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また、コンセプトテストをするには、市場調査が必須です。
市場調査に関してはこちらの記事で解説していますので、こちらも併せてご覧ください。

市場調査を自分だけで、費用を掛けずに実施する方法

本日は以上です。