D2Cブランドの卸展開(オフライン展開)~はじめに~

今回はD2Cブランドの卸展開というテーマでお話させて頂きます。
D2Cブランドを今ECのみで展開していて、
これから卸展開されようとしている企業様はたくさんいらっしゃると思います。
卸は少なくとも年間1億~、上手く行くと2桁億の売上を作ることができる、非常に優れた戦略です。
ただ、失敗すると在庫過多で倒産してしまうリスクがあるので、かなり慎重に進める必要がありますし、卸特有の事情がたくさんあり、難易度が高いのも事実です。
私自身、D2Cブランドを卸展開して1年で70億の売り上げを作った実績もございますし、
私がご支援している企業様でもD2Cブランドを卸展開をしていって上手くいった例もございます。
ご支援実績はこちら

今回はこれらの経験を元に、D2C企業様の卸展開の参考になる情報をお話させて頂きます。

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D2Cブランドの卸展開(オフライン展開)のメリット

本題に入る前にまずD2Cブランドの卸展開についてメリットを解説していきます。

メリット①:売上が大きく伸びる可能性がある

メリットの1つ目は売上が大きく伸びる可能性があるという点です。
これはECのシェアを考えてみれば一目瞭然なのですが、
日本のEC化率は10%程です。
なので、理論上は今の9倍の売上余地が卸にはあるということです。
なので売上を大きく伸ばしたいD2C企業の方は、
卸の検討というのはオススメです。

メリット②:意外とEC売上は減らずにむしろ伸びる

これは意外かもしれませんが、卸展開したからと言ってECの売上が減るかというとそうでもないです。
ECで買っている人はオフラインで販売されてもECで買い続ける方は多いですし、逆にオフライン購入の人はECにあまり流れません。
そして店頭で見たことがあり、広告当たる⇒ECで買うという流れも一定数あり、オフライン展開するとEC売上は伸びる例が多いです。

メリット③:オフラインでないとリーチできない層にリーチできる

やや2つ目のメリットと被りますが、世の中にはオフラインでしか買い物しない層がいます。
こういった層はD2Cでデジタルマーケでは絶対にアプローチできません。
なので顧客層を広げるという意味で、オフライン展開はオススメできるアプローチです。

D2Cブランドの卸展開(オフライン展開)のデメリット

次にD2Cブランドの卸展開についてデメリットを解説していきます。

デメリット①:在庫リスクが発生する

卸ビジネスの最大のデメリットでありながら頻発するのが在庫問題です。
卸ビジネスは一番初めに大量の出荷があり、
その後のリピートは売れ行き次第というビジネスです。
また、数量の絶対数もECと比較すると大きいので、数量の上振れリスク、下振れリスクが物凄いです。
またECだと売り切れであればサイトを売り切れにすればよいですが卸では売り切れにするわけにはいきません。
なので、簡単に売り切れにできないというのも卸ビジネスの難しいところです。

デメリット②:流通と商品相性を知らないと全く売れない

卸ビジネスの2つ目のデメリットは流通と商品相性です。
流通チャネルと商品との相性が良くないと商品は売れません。
八百屋に魚を置いても売れないのと同じです。
狙うべき流通をしっかり定めずにとりあえず卸すだとなかなかうまくいかないことが多いです。

デメリット③:売上が読みにくい・利益調整しにくい

卸ビジネスの3つ目のデメリットは売上の読みにくさ、利益の調整のしにくさです。
ECビジネスであれば大体のCPAなどから売上を想定することができますし、
逆にCPAが想定を下回れば、広告を止めれば、利益を調整できます。

一方卸はまず売上が読みにくいです。
特にどの広告を掛けたからどれだけ売上が上がる、という算定式はなく、
マーケターの過去の経験に基づいて広告費から売上を計算する必要があります。
また、オフライン向けで掛ける広告は「広告を止める」ということが難しいものが多いのも特徴です。
なので掛けると決めた費用はかかるし、売上はECよりは上にも下にも振れやすいのが卸ビジネスです。

D2Cブランドの卸展開(オフライン展開)の商流

D2Cブランドで卸展開(オフライン展開)をするには、卸さんを活用するのがオススメです。
たまに直接取引を考えられている企業さんがいらっしゃるのですが、絶対にやめた方が良いです。

というのも、オフラインでは全国2万店、チェーン数でも数十チェーンは有るので、その各社と契約を巻いたり、先方に合わせて物流を調整するというのは、かなり骨が折れます。

また、小売店さん側もたくさんの会社さんとやり取りをするので、逆に卸さん経由でないと話を聞いてくれない場合もあります。

ですので、まずは卸さんを活用するべきというのは覚えておいて頂きたいです。

D2Cブランド卸のオフライン販売のチャネル

卸展開(オフライン展開)には主にチャネルが4つほどあります。
それぞれについて解説していきます。

①ドラッグストア

D2Cブランドの化粧品や日用品販売においては最もメジャーなチャネルです。
ドラッグストアは全国に2万店ほどあり、チェーン数も数十チェーンあります。
各チェーンさん毎に、強いエリアや、強い年代、商品があるので、自社の商品にマッチした小売りさんを選定して導入するのは非常に重要です。
ドラッグストアには棚割りというものがあり、半年に一度、棚にある商品の入れ替えがあります。
なので、ドラッグストアへの導入を狙うのであれば、この棚替えの時期を狙っていくのが基本となります。

②バラエティショップ

D2Cブランドの化粧品販売においては2番目にメジャーなチャネルです。
バラエティショップは全国に500店舗ほどあります。
バラエティショップもドラッグストアと同様に、企業によって強いカテゴリや年齢層があります。
バラエティショップには棚割りは基本的になく、新商品が入れば随時入れていくという流れです。

③総合スーパー、スーパー

総合スーパーやスーパーも大切な販売チャネルです。
総合スーパーやスーパーもドラッグストアと同様に棚割りがあります。
総合スーパーは大規模な展開が取れるのがメリットです。
スーパーは化粧品や日用品だと取扱数が少ないのがデメリットですが、販売力があります。

④コンビニエンスストア

食品などであれば避けて通れないのがコンビニです。
コンビニは全国に5.5万店ほどある巨大流通です。
ただ、棚の争いが非常に厳しく、初手からコンビニを狙いに行くのはあまりオススメではありません。
他のチャネルで実績を出したうえで、更なる売上・利益UPを狙って進出すべきチャネルです。

⑤百貨店

高価格帯の商品や自社ブランドに自信があるブランドさんは、百貨店での販売も検討されると思います。
百貨店での販売は自前でテナントを借りての出店が必要になるので、かなり高コストになります。
なので、このチャネルに進出するのであれば、相当な資金の準備が必要です。

D2Cブランドの卸展開(オフライン展開)のスケジュール

ではここからは実際に販売することを見据えて、
オフライン販売のスケジュール感をご説明していきます。
今回はドラッグストア、バラエティショップ、総合スーパーに導入の前提で考えていきたいと思います。
オフライン販売ではスケジュールの理解がとても大切で、このスケジュールを理解していないがあまりに、導入に失敗する事例も良く聞きます。
ですので、オフライン販売をするのであれば、スケジュールは必ず理解しておいて頂きたいです。

今から最短でオフラインでの販売をしようとすると、このようなスケジュール感になります。
バラエティショップであれば、
9月:卸選定
10月:卸商談
11月:小売商談
1月:導入
というスケジュールです。

ドラッグストア、総合スーパー、スーパーであれば、
9月:卸戦略策定、卸選定
10月:卸商談
11月:小売商談①
12月:小売商談②
3月:導入
というスケジュールです。

特にドラッグストアはリードタイムが長く、半年かかるのが通常です。
また、3月の棚替えの次は9月なので、
今月のスタートを逃すと、次回は来年9月以降の導入となってしまうのです。
なので、自分たちが導入したい期日から逆算して、オフライン販売のスケジュールを組む必要があります。

D2Cブランドの卸展開(オフライン展開)販売に適した商品

D2Cブランドの卸展開(オフライン展開)で商品を販売するためには、オフラインに適した商品作りが欠かせません。
オフライン販売に適した商品の条件は下記です。

①価格が適正かどうか
⇒他の競合商品と比較して価格が高すぎないか、は大切です。

②店頭で勝てるパッケージになっているか
⇒店頭で目立つパッケージになっているか、商品便益が伝わっているか、は非常に重要なポイントです。

③オフライン販売に耐えうる原価設計か
⇒オフラインで販売するのには適正な原価範囲があります。それらを満たせているかどうかというのはオフライン販売において非常に重要です。

一旦は概要をお話しましたが、オフライン販売に適したブランド/商品の作り方に関しては、はこちらの動画で詳しく解説しているので、もっと詳しく知りたい方は、こちらもご参照ください。

卸戦略の策定

ここまでを理解し、準備ができたら、いよいよ卸戦略の策定に入ります。
卸戦略では目標売上・準備できるキャッシュなどから、まずは目標店舗数を決めます。
そしてその店舗数に到達するためにアタックする小売店を決め、
そこから逆算してアタックする卸も決めます。

また、半期での想定PLも作成し、そこから捻出可能な広告費や販促費も試算し、販管費にいくら使えるのかを計算します。

卸戦略で大事なのは、目標店舗数と卸・小売の選定です。

目標店舗数は多すぎて、導入できた店舗数が少なすぎると、用意した商品在庫が大量に余り、最悪の場合は黒字倒産してしまいます。
逆に目標店舗数が少なく、導入店舗数が目標を大きく超えると、欠品を引き起こします。
また、目標店舗数が少ないと、捻出できる広告費が少なくて、POSが動かずに、半年後に返品もあり得ます。

卸・小売の選定は、各卸・小売毎の得意なカテゴリを理解し、さらに小売と卸の関係も理解した上で、最適な流通経路でオフラインに展開することが重要です。

例えば自分たちがスキンケアの商品を展開しようとして、スキンケアが時でない小売に置いてしまうと、そもそも全く売れません。

また、小売りに合った卸を選ばないと、小売りと卸の取引自体はあっても、
その小売りにとって自分たちがお願いしている卸の重要度が低ければ、そもそも商談までたどり着けない場合もあるのです。

なので、各小売と卸の得意カテゴリと、卸と小売の関係の理解は必須です。

卸商談・小売商談

ここまで準備できたら、いよいよ商談です。
商談には商談資料が必要ですが、ここにもいくつかポイントがあります。
絶対に必要なのは、
①商品概要
②販促物
③広告プラン
です。

よくあるのが①の商品概要だけで商談に行かれようとする人がいますが、
小売側はこの商品が売れるかどうかを販促物や広告プランでも判断します。
なので、このあたりの準備は必須です。

特に広告プランは、先述した、卸戦略を作ってPLを考えていないと、作成できないので、ここは重要です。

また、卸・小売商談は時間が15分程度で短いので、資料をコンパクトにまとめる事も大切です。

導入後のフォロー

卸や小売りの商談では、導入が確定した後も、その後の実現度を高めるのも大切です。
各小売店で商品が展開されているか、販促物が展開されているかなどもチェックするのが大切です。
新商品の売れ行きが悪いなと思ったら、店頭でしっかりと展開されていなかった。。。
などは実は意外とあるあるのパターンです。

POSを回す施策

オフライン販売となると、店頭に展開できれば売れる、と思っていらっしゃる方が大半です。
しかし実際にはそんなに甘くはなく、むしろ店頭に並んだところがスタートラインです。
そこから、各店舗での合格ラインを満たすPOSを作れるか、展開する店舗数を増やせるか、次の新商品も導入できるか、はこのPOSにかかっています。

そしてPOSを回すためには、ECでの戦い方とはまた違った戦い方が必要になります。
ここは金額も大きな投資になりますし、過去の経験がないと、中々上手く行かない部分です。

オフライン展開の中で実は最も大切なフェーズはこのPOSを回す施策のフェーズなので、ここも注意深く戦略設計が必要です。

弊社でのご支援例

では実際に弊社でご支援したD2Cブランドのオフライン販売の実例の一部をご紹介します。

①OEMメーカーさんが初挑戦した自社ブランド

このクライアントさんはこれまでOEMで各メーカーの商品を作ってきましたが、自分たちでも自社ブランドを持ちたいとうことで、自社ブランド開発に取り掛かられました。

そして、卸にも展開したいということで、弊社にご相談頂きました。

弊社側で、上記のプロセスの詳細や、卸戦略の策定、商談資料作成のサポートを実施させて頂きました。

結果、ECで未発売にも関わらす、バラエティショップでの展開が決まりました。

②年商1億弱のD2Cブランド

このクライアントさんはモールを中心に展開しているD2Cブランドで、ECのみで年商1億弱でした。
モールでの限界が見えてきたということで、弊社にご相談を頂きました。
弊社側で、上記のプロセスの詳細や、卸戦略の策定、商談資料作成のサポートを実施させて頂きました。
また、この企業さんは広告戦略の策定、実行もご支援させて頂きました。

結果、年商1億弱が年商4億程度まで伸長見込みとなっております。

まとめ

今回はD2Cのオフライン販売完全版というテーマでお話させて頂きました。
オフラインの販売は成功すれば、オフラインもオンラインも売上が上がりますし、利益率も向上します。

一方で失敗すると過剰在庫で倒産リスクや、欠品だらけでクレームの嵐となり得ります。

なので適切な卸戦略の設計とPOSを回す施策の実行は不可欠です。

また、来年3月~の棚割り商戦に参入するのであれば、半年前の今月(9月)から準備を始める必要があります。
なので、オフライン販売を考えられているD2Cブランドの方はぜひ一度弊社にご相談下さい。
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伸び悩むD2Cブランドのチェックポイント5選

本日は以上です。