3C分析、STP分析、4P分析を具体例を用いて解説!

マーケティング全体

はじめに

こんにちは、佐々木です。
今日はマーケティング初心者の方向けに、マーケティングミックスについて解説をしていきます。

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マーケティングミックスの解説

マーケティングミックスとは、
マーケティング戦略の中で、理想的な顧客の購買行動を得るために、
マーケティングフレームワークやツールを組み合わせることです。

具体的に言うと
・3C分析
・STP分析
・4
P分析
を組み合わせて、マーケティング戦略を作ることを言います。

なんかすでに小難しいですよね。。。
なので、少し具体例を交えながら解説をしていきたいと思います。

具体例の解説

では今回は新規でビールの事業に参入するとして、
このマーケティングミックスを使って、どうやっていくかを解説していきたいと思います。

■3C分析

まずスタートは3C分析からです。
3C分析とは
Customer(市場・顧客)
Competitor(競合)
Company(自社)

の3つのCを分析して、
市場はあるのか、競合の強さはどうなのか、自社の強みやリソース状況はどうなのか
を検討し、市場に参入するかどうかを考えるフレームワークです。

では実際にビール事業に参入する場合を考えてみましょう。
※あくまでも考え方の参考&ざっくりリサーチしかしていないので、情報は仮だとお考えください。

ビール業界の3C分析はこのような形で考えられるかなと思います。

■Customer(市場・顧客)に関しては、
顧客の属性や、市場規模や市場の伸び、などを調べます。
顧客の属性でいくと、顧客になり得る全ての顧客を含む範囲にすること、
市場に関しては具体的な数値で調べること

が大事です。

■Competitor(競合)に関しては、
主要な競合と、市場シェア、その企業の強みを記載します。
市場全体が成長している産業であれば、参入するだけで売上が伸びますが、成熟市場であれば、どこかからシェアを奪わないといけません。
なので競合のシェアと強みを明確にして、何を武器にどこまでを取りにいくか、を把握するために競合分析を行います。

■Company(自社)に関しては、
自社の強み・弱みを明確にします。
この際に注意しなければいけないのは、
強み・弱みは参入する市場ベースで考えること
です。

例えば今回の例ではデザイン力を強みとしていますが、
アパレル業界などではデザイン力がもっと強い企業がいるかもしれません。
また、営業リソースを弱みにしていますが、営業が10人いたとすると、
ビール業界で比較すると営業は確かに弱みですが、
創業ベンチャーで営業が1人しかいない企業と比較すると強みになります。

強み・弱みは相対的なものだと覚えておいてください。

3C分析を行ったことで、
・ビール業界は非常に大きな産業であること
・4社寡占のため、参入障壁は高い
・とはいえ自社の強みを生かせば勝てる可能性はある

ということが分かりました。

■STP分析

STP分析とは、
市場の全体像を把握し(セグメンテーション)
狙うべき市場を決定し(ターゲティング)
競合他社との位置関係を決定する(ポジショニング)

フレームワークです。

簡単に言うと、
どの競合と戦うかを決定するためのフレームワーク
という説明がぴったりくるかと思います。

ではこれも具体例を考えてみましょう。

■セグメンテーション
まずは市場を任意の区分で分類をします。
今回は縦軸に高級感&お手頃
横軸においしさ(団欒・楽しさ)、渇きを潤す(孤独を楽しむ・自分への自信)
という軸で区切りました。
すると上記のように大手4社のブランドが区分されました。
ここで区分する際に注意なのが、
年齢や性別(デモグラフィック)ばかりにならないことです。
こういう市場区分でよくやりがちなのが、横軸が男女、縦軸が年齢で、
若い女性を狙おう!
などの結論になることです。
デモグラフィックの情報はもちろん大事ですが、価値観・性格・ライフスタイル・購入動機などの顧客の心理を(サイコグラフィック)も必ず区分に入れましょう。

■ターゲティング
ターゲティングではどの領域を狙うかを決めます。
今回だとプレモルが位置している右上の象限がオススメです。

理由は自社の強みがデザイン力だからです。
デザインが強みであれば、味よりもデザインとそこから想起される情緒価値で勝負していくことになります。
そうなった場合に味で勝負している、キリンビールやサッポロビールとは戦っても勝てません。

また、アサヒビールの強みは営業力、プレミアムモルツ(サントリー)の強みは広告です。
一方自社は営業は弱みで、デザイン性が強みです。
となると、営業が強みのアサヒとは戦っても勝てないでしょう。
逆にプレミアムモルツとであれば、デザイン性を活かした広告で戦えるかもしれません。
また、シェアの観点でも、サントリーが一番低く、倒しやすい競合です。
これらを踏まえ、攻めるべき競合は右上のプレミアムモルツの象限としました。

このように、各セグメントと競合の自社の強み・弱みを比較して、勝てそうな領域を見つけるのがターゲティングです。

ちなみにアサヒとキリンに関しては下記の記事でも解説しているので、こちらもぜひご覧ください!

■ポジショニング
ポジショニングはターゲティングで決めた領域の中でさらに細かくどこに自社を置くかを決めるものです。

今回は右上の象限の中で、プレモルよりもさらに右上の象限を狙うことにしました。
理由は下記です。
①デザインを重視しているので、おいしさ領域は捨てる。
プレモルはややおいしさも訴求しているので、そもそもおいしさを訴求しないくらいに振り切る
②プレモルの顧客は男性メイン。なので、デザインを女性向けにして、
女性のご褒美ビールにする

ポジショニングで注意すべきは、
①自社の強みに即しているか
②競合とぶつりすぎていないか
③市場はあるのか
です。

これらを意識しながら、ポジショニングを完成させましょう。

■4P分析

4P分析とは、顧客に購入してもらうためのマーケティング戦略を4つの視点から考えるフレームワークのことです。
具体的には
Product(製品)
Price(価格)
Promotion(プロモーション)
Place(流通)

の4つからなります。

これも先ほどのビールで具体例を考えてみましょう。

女性へのご褒美ビールという商品をベースに考えた場合、上記が4Pの例です(かなり粒度は荒いです)。

4Pのポイントは一貫性です。

例えば女性へのご褒美ビールを売るとなった場合に、
Price::価格が50円(とても安い)
Place:高齢化が進む農村で販売
Promotion:新聞広告を活用
など、だと明らかに女性へのご褒美ビールに沿わないですよね?
このように、
4Pは自分たちが行おうとしている施策の一貫性の確認に役立ちます。
施策の実施前に4Pで再確認するのはオススメです。

まとめ

以上がマーケティングミックスの解説になります。
おさらいですが、マーケティングミックスは
■3C分析で市場に参入するかどうかを考え
■STP分析で市場を切り分け、どこを狙うか考え
■4Pで施策の一貫性を確認する
という流れです。

これができれば、ある程度失敗しないマーケティングを実行できるのではないでしょうか?

マーケティング初心者の方はかなり手間ですが、このステップを踏むことをオススメします。

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著者情報

佐々木 理人

株式会社Venture Ocean CEO

新卒で大手食品系メーカーで法人営業を2年半経験後、消費財美容ベンチャー企業に転職。マーケティングや営業企画業務に従事。新規立ち上げしたブランドは1年で売上70億、ドラッグストアのシリーズ別シェアNo.1になる。2023年より株式会社Venture Oceanを創業。

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